大規模並列計算機上のごみ集め戦略の適応性について 十分な研究はなされておらず, しばしば誤解されているように 思われる. 特に, 全体同期のコストと独立局所ごみ集めの 利益は誇張されてきた. 独立局所ごみ集めは同期アプリケーションに 大きくダメージを与える危険な戦略である. AP1000+ の 256 台のプロセッサ 上の Barnes では全体のアプリケーションの性能を 300 % まで低下 させた. 我々の実験では同期局所ごみ集めのコストは小さいことが 示された. 全体のアプリケーション 性能に多くて 3 % のコストを追加するだけである. メモリ使用が均一化されているかいないかにかかわらず, これが非常に広い範囲のアプリケーションに対して成り立つことを, 簡単な解析モデルは明らかにしている. 我々の現在の全体ごみ集めの実装のオーバヘッドが全く受け入れ可能であることが 実験によって示された. 256プロセッサで25%であり, 一つの アプリケーションを除くすべてのアプリケーションで10%である. 最後に, 例えばエグジットテーブルをスキャンするより良い方法のような, さらなる全体ごみ集め器の改善の余地が残されている.