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4.8 まとめ

ABCL/f で提供されるシンボリックデバッガは, その移植性を重視した設計をもっている. ABCL/f 自身は,一度 C++ コードに変換した後 C++コンパイラによって コンパイルする事で,その移植性を保っている. デバッガの実装にあたっても, C++ コンパイラや既存の C/C++ 用 デバッガである gdb (GNU debugger) を改変しない形でシステムの実現を目指している. これは,我々の対象としている分散/並列計算環境においては, それぞれ異なるコンパイラやデバッガをもつことが考えられるため, その改変は困難であると考えるためである.

提供されるデバッガでは, ユーザは単一/複数プロセッサ上で実行される ABCL/f プログラムに対し, 各希望プロセッサ上で gdb を立ち上げることで, そのプロセッサ上の各スレッドが, スケジューリングされながら実行されている全様子を, プログラム文面に沿ってトレースする事が出来る.

ユーザインターフェイスとしては, コマンドラインからgdbを用いるものと Emacs インターフェイス を通してつかうものが準備されており, ABCL/f に即したシンボル情報を扱うことができる.

また,その拡張に関しては, 全プロセッサを統合的にあつかうデバッグシステムや, 再演機構をもつデバッグシステムに拡張することも容易であると考えられる.



Mitsubishi Research Institute,Inc.
Mon Feb 24 19:27:22 JST 1997