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導出過程(あるいは解析木)の生成について

上のアルゴリズムでは構文解析終了時には, tex2html_wrap_inline1082 のみが結果として残さ れており, tex2html_wrap_inline1082 に含まれる記号から, tex2html_wrap_inline1230 を導出する過 程は残されていない. これを行なうためには tex2html_wrap_inline1092 を計算する時に, そ れと並行して,

displaymath1354

という集合を保持しておけばよい. つまり, tex2html_wrap_inline1364 には, tex2html_wrap_inline1204 なる各記号sに対して,

を全て格納しておく. この tex2html_wrap_inline1364 の要素一つをエッジと呼ぶ. 定義 からわかるように tex2html_wrap_inline1082 の要素は, tex2html_wrap_inline1364sが等しいもの同士の重 複を取り除いたものになっており, したがって tex2html_wrap_inline1082 の要素数は通常 tex2html_wrap_inline1364 の要素数よりもずっと少ない. アルゴリズム中は tex2html_wrap_inline1364 が重要に なることがないので記述から省略しているが, 実際には tex2html_wrap_inline1364 の生成コス トは全計算時間中の大きな比重を占める. 上のアルゴリズムをエッジを生成す る部分を含めて書くと, 図5.3のようになる.

figure144



Mitsubishi Research Institute,Inc.
Thu Feb 27 10:02:38 JST 1997