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形式化との比較

この推論過程が, 先に行った非単調推論の形式化に沿うかを調べる. まず準備として以下定義を行う. 尚, 図5.34S1(x)は``論理ゲートxが1-縮退故 障している. ''ことを示し, OUT1(x)は``論理ゲートxの出力が1. ''である ことを示す. これは先の図中の``outA=1"(Aはゲートx担当のエージェント番号) と同義である.

これら診断モデルとその発火規則を用いて図5.34 の推論過程2の拡張を求める. 定義
tex2html_wrap_inline1994
tex2html_wrap_inline1996
tex2html_wrap_inline1998
より,

  tex2html_wrap_inline2000 = ¯ tex2html_wrap_inline2002 

tex2html_wrap_inline2004

となる. しかし, ここで誤情報``OUT0(X9)''が報告されると 仮説推論おいて, tex2html_wrap_inline1974 の発火条件,
tex2html_wrap_inline2008
が満たされ, tex2html_wrap_inline1974 が発火される. その結果, tex2html_wrap_inline1942 の発火条件が満たされることになり, 推論結果から S1(A1)が省かれる.

その後step5において, 相互診断の結果からエージェント13の故障が 判明すると観測``out0(X9)''は無視される. この結果 tex2html_wrap_inline1974 が発火されず, tex2html_wrap_inline1942 ではなくS1(A1)の発火条件が満たされる ことになり, 再び``S1(A1)"が推論される. ここに実験結果と理論値が一致したことになる.


Mitsubishi Research Institute,Inc.
Mon Feb 24 19:32:21 JST 1997