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結論
診断システムに高い信頼度を持たせる目的で相互認識ネットワークを用い,
また, その相互診断の結果を推論に的確に反映させるために非単調推論を
導入した. この章の各種実験では, これら二つのプロセスがうまくかみあっ
てシステムの頑健性向上に貢献した事を示している.
この説で実証された具体的な事実は以下のようになる.
- 従来の枠組では対応していなかった誤情報に対しての頑健性が得られ
た. また, 故障エージェント数の増加が推論結果に大きく影響する事はな
く, 推論能力は緩やかに低下していくことが確認された.
- エージェントの観測が誤情報であると判明したときに, その事実を
適切に推論結果に反映させることが出来た. また, その推論結果推移に
非単調性が見られた. また, その推論結果推移過程がReiterのデフォル
ト論理と一致することも確認された.
- 並列オブジェクト指向言語ABCL/fによって並列に記述されたプログラム
に, その並列度合に応じた処理の効率化が見られた. 本研究において,
処理の効率化は本質的ではない. 従って, ここでのプログラムの並列度合
は診断エージェントの分散度合を意味する.
Mitsubishi Research Institute,Inc.
Mon Feb 24 19:32:21 JST 1997